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久しぶりに漫画読んだけど、こりゃ凄い。
なんかこういう世界観は「蟲師」っぽいなとも思ったら
五十嵐大介 - Wikipedia
に、漆原友紀とか黒田硫黄とか、個人的に好きな漫画家の名前があるね。次巻が非常に楽しみ。
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愚か者、中国をゆく (光文社新書) 星野博美 光文社 2008-05-16 売り上げランキング : 52249 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
とっても面白く、とっても読ませる20年前の中国ルポ。
文章がとっても上手い。
内容は著者が中国(香港)に留学していたときの中国旅行記。当時の中国の情景がありありと伝わる。今の中国と対比してみると、いろいろと興味深い。というか中国という国の歪と美点が著者なりの視点で良く伝わってくる。それが正しいがどうかは置いといて、昨今の日本のマスコミが報道する中国像よりは、よりフェアだと感じる。
まあ、難しい事考えなくても、単純に読み物としても面白いのでオススメ。
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今年度の邦画の締めはコレと思ってとっておいた作品。というのは嘘だけど、家族ドラマとしは希有な出来映え。小津っぽいローアングルもあったりして、確かにそう言う雰囲気はあるが、あくまで現代劇に仕上がっている。
亡くなった長男の命日に実家に帰省する次男の良多(阿部寛)と再婚相手のゆかり(夏川結衣)と息子のあつし(田中祥平)。それを迎える隠居した町医者の父(原田芳雄)と母(樹木希林)、先に帰省していた姉のちなみ(YOU)とその夫(高橋和也)。これだけの家族の一日を描いているだけなんだけど、それぞれの人物の何気ない言葉、仕草、表情。たったそれだけでスッスッとこっちにその人物の心の陰影が伝わってくる。上手い。
「誰も知らない」でも思ったけど、この監督は子供の時間を画にするのが信じられない位上手い。岩井俊二なんかが、よく記憶を想起させる映像を撮るが、こと子供時代の記憶を想起させるなら是枝監督にかなう相手はいないのではないかと思う。視点とか音とか汗の感じとか、それを自分が経験したかどうかはさておいて、自分が失った憧憬を想起させる。こういうレベルの現実性を突きつけれらる映像を撮るれるのは才能以外の何ものでもないと思う。感動させる画を撮るのは、多分努力で何とかなるが、これだけは絶対努力では出来ない。
といってもすがすがしいドラマでは全然ない。それぞれがそれぞれに残酷であり優しく利己的だ、そういう切り替わりがサッサッといくので素晴らしい。一つの感情に拘泥せず、すぐ次のシークエンスに行く。現実も多分そんな風であるような、そういうペースを崩さない。そんな風に撮られる人間がとても魅力的に映る。それぞれの小さな想いとか後悔がその人の残酷さの根拠でも美点でもあるような、そんな風に人間がとらえられている。
個人的には、いちいちカットが素晴らしかった。そのカットに入ると、もうそこしかねえよなぁと思ってしまう。
「ぐるりのこと」「おくりびと」「歩いても歩いても」のすべてに言えることだが、今年度は家族を描いた秀作が多かった。
この三本は、今年の邦画ベスト3っていうか、映画ベスト3だな。ベンジャミン・バトンなんてもうね。。。。
敢えて順位をつけるとこんな感じ。
1.歩いても歩いても
2.ぐるりのこと
3.おくりびと
みんなオススメだけど、一本観るなら「歩いても歩いても」で決まり。
ぼくは猟師になった | |
千松 信也 おすすめ平均 ワナ猟を始めの一歩から垣間見て まさしく狩猟生活の美学です。 猟をしたことの無い日本人は必読 猟師の世界を通じて食を考える 序盤からくらいつきました Amazonで詳しく見る by G-Tools |
面白くて一気に読んだ。
33歳にして8年目の猟師生活を送る著者の生活のディティールがいちいち興味深い。ワナで仕留めた獣類をさばく手順が写真入りで、細かく説明してあるとことか。安易だけど、読み終わって、ちょっと猟師になってみたいなって思わせる。そういう魅力がシンプルな文章で伝わってくる。
著者は僕よりも6歳程年上だが、子供の頃の風景はとても良く伝わってきた。いわゆる”町の中の田舎”というのは、20年位前は辛うじて残っていて、確か小学校に入るまでは、僕の実家も蒔風呂だったし、河原で虫をとったり、沢で蟹とったりなんて事はやっている。庭に蛇がいたりとかも普通にあった。そういう記憶が掘り起こされた。
何が新鮮かっていうと、著者の視線が常に自然物に向いている事。文章の殆どが自然物に対する著者の考察で、それがなんとも面白い。猟師として成長する為には、当然自然のディディールが読めるようにならないと話にならない。初めのうちは、そういうディティールが読めないが、次第にけもの道が読めるようになったり、獣の行動パターンが分かるようになっていく。そういう過程を読んでるほうも追体験しているようで引き込まれる。
あと、なんと言ってもイノシシの肉とが本当に旨そうだった。
著者はあとがきで、自身の狩猟生活をこんな風に振り返る。
七度目の猟期を迎えて思ったのは、やはり狩猟というのは非常に原始的なレベルでの動物との対峙であるが故に、自分自身の存在自体が常に問われる行為であるということです。地球の裏側から輸送された食材がスーパーに並び、食品の偽装が蔓延するこの時代にあって、自分が暮らす土地で、他の動物を捕まえ、殺し、その肉を食べ、自分が生きていく。そのすべてに関して自分に責任があるということは、とても大変な事であると同時にとてもありがたいことだと思います。逆説的ですが、自分自身でその命を奪うからこそ、そのひとつひとつの命の大切さもわかるのが猟師だとおもいます。
「僕は猟師になった p221~222」
去年は、食品偽装が大ブームだったけど、それは自分の食べるものに関して、みんな責任を放棄しているんだから仕方がないのでは思っていた。偽装業者を擁護する訳じゃないけど、「文句があるなら食うなよ。」と言われればそれまでだと思うし。自分の命を支えるものを、他人に任せているんだという事を消費者が見つめ直さない限り、この問題な多分なくならないだろうとも思う。だから著者の生活にある部分では憧れてしまうのだろう。
といってもみんなが猟師になれる訳はない。ただ、自分の食を守ることは何も山の中に入らなくても出来る。たとえば、豆腐を近所の豆腐屋で買う。信頼出来る肉屋で肉を買う。それだけでも全然話は違ってくるはずだろう。
もうひとつ思ったのは、著者が狩猟会の人達や、猟師仲間と話す話題。あそこの山がどうだとか、あの鳥の名前は何だとか、そういう事が話題の中心で、人間関係の事は殆ど話題にならない。そういう生活をしていれば当然だろうが、自然が話の中心で、四季ごとにそのディティールが変わっていくから話題にも事欠かない。これは、都市生活者には多分分からない感覚だろう。普通に都会で暮らしていれば、自然の話題なんで天気位のものだし。
コミュニュケーション能力なんて言葉は都市生活でしか意味を成さない言葉で、自分が思った事を正確に伝えるだとか、相手の気持ちを推し量るとかが、技術に成らざるを得ない。相手と常に一対一で向き合わなければならないから、その緊張がストレスになったりもする。でも相手との間に自然が入る事で、相手と直に向き合うのではなく、動物や植物の話をすることで相手の事が分かったりする。っていうか日本人は古くからそういうコミュニケーションをとってきた。歌や俳句、連歌とかいうのは、基本的に自然物に気持ちを託す形式をとっていて、日本人の世界観がよく表れている。
話が、ちょっと脱線しすぎた。
ともかく、面白い本だったので、是非色んな人に読んでもらいたい。
かけがえのないもの (新潮文庫) | |
養老 孟司 新潮社 2008-12-20 売り上げランキング : 3204 おすすめ平均 初出の不明の講演集 こころよい復習。 養老孟司入門書 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
床に貯まっていた養老先生の待ち行列を消化中。
一時期に比べると全然読まなくなってしまったけど、とりあえず新刊が出れば買う作家の一人なので、貯まりに貯まって5年分ほど。。。
といっても「バカの壁」以降、いろんな人との対談本も増えたし、そういうものまではカバーしてない。養老先生もよくやるよね。と感心するばかり。この人はどこからどうみても人生を半分降りているが、それでも世間との付き合いは大事にしている。こういうのは陸沈って言うんだっけか、、、
「バカの壁」が大ベストセラーになって、あの時は凄かったけれども、やっぱり流行は流行なので、「バカの壁」の真意が伝わった人が何人いたのかしらん。当時は、養老孟司の名を出すと、ああ「バカの壁の人ね」と二の句が帰ってきて、「いやまあそうだけど、そうじゃないんだよね。。。」感もあった。
養老先生は、あまり回りくどく説明しない人だし、内容も内容なので、真剣に読むのは頭に余裕がないとしんどい。それに、「唯脳論」「人間科学」「形を読む」等、筑摩で文庫化されているの一式読むと、いやはや凄い人だという事になる。こんだけ頭がいい、というか思考が練れる作家は養老先生くらいのもんだろうと思う。
で、
久しぶりに読み返してみたけど、10年前と言っている事は基本的に同じ。文章はさすがに洗練されてきているけど、本質は一緒。とは言え全然つまらなくなかった。よくもまあ根気が続くよな。感心した。言っても言わなくても変わらない世の中だからって、決して諦めないし、へこたれない。疲れたとたまにボヤいても。。。格好いい大人。
感動的だったのは、語り口がより平易になった分だけ、養老先生が坊さんになっている事だった。それもそんじょそこらの坊主じゃなくて、臆さずに言わせてもらえば、仏陀とかそういうレベルの坊さんの雰囲気がある。とくにこの「かけがえのないもの」はそう。講演の内容を纏めたものだからそう感じるだけかもしれないが、改心させられた様な気持ちに本当になる。斜に構えずに読むと、心にグイッと踏み込んでくる説得力と優しさがある。特に自然物に対する眼差しとかは、養老先生の笑顔付きですか?という程文章に人柄が乗っかっている気がした。
久しぶりに過去の作品も読み返してみようと思う。
唯脳論 (ちくま学芸文庫) 養老 孟司 筑摩書房 1998-10 売り上げランキング : 26480 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
養老孟司の人間科学講義 (ちくま学芸文庫) 養老 孟司 筑摩書房 2008-11-10 売り上げランキング : 98755 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
形を読む―生物の形態をめぐって 養老 孟司 培風館 2004-02 売り上げランキング : 176831 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
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