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平成オトコ塾―悩める男子のための全6章 (双書Zero) 平成オトコ塾―悩める男子のための全6章 (双書Zero)

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文化系トークラジオLifeでのゲスト渋谷知美氏がキャラ的に面白かったので購入。内容は、文化系男子の為の人生指南書とでも呼べるもの。とりあえず、目次が凄いので抜粋。

第1章:その「男の友情」は役にたつか?
        1 頼りない「男の友情」
        2 女子から「癒し」を引き出す男子
        3 「男の友情」はしんどい
        4 「男の友情」から始める
第2章:「僕がキミを守る」と思っている?
        1 そのワナにご注意!
        2 二つの「守る」
        3 仕事を通じて「守る」、の問題点
        4 複線型「守る」ならOKか?
        5 「他力本願で何がわるい」という感性
        6 「守り-守られる」関係へ
第3章:非モテはいかにして生きていくべきか
        1 「非モテ」でもハッピーな社会を
        2 結婚資金提供案のダメさ加減
        3 恋愛機会提供案のダメさ加減
        4 非モテのサバイバル戦略
        5 非モテの「思想的セーフティーネット」
第4章:暴力はなぜ、いけないか
        1 見たくないものを見る勇気
        2 男が男にする暴力とは?
        3 心に留めておきたい三つのこと
        4 男女間の暴力を考える
        5 では、男はどうしらよいか
第5章:包茎手術はすべきか否か
        1 若い男子をもっとも悩ませるのは?
        2 大事な性器がズタズタに
        3 不健全きわまりない包茎病院
        4 「仮性包茎」包茎にあらず
        5 包茎をめぐる「常識」を疑え
        6 「江戸時代から包茎は恥だった」は本当か?
第6章:性風俗に行ってはダメか
        1 ダメかどうかを問う前に
        2 性風俗に行く男性は(おそらく)五人に一人から二人
        3 風俗嬢がしていることは「労働」である
        4 「セックスワーク」という概念
        5 性労働へのよくある批判
        6 もし風俗に行くのなら

この筑摩の双書Zeroというのは、今の20~30代の若者を対象読者とした新しい批評系単行本という位置づけらしい。既存の社会構造と新しい価値観の狭間で苦しむ若者達への提言といった位置づけだろうか?

目次を見るだけでもかなり、センシティブな話題にバッサリと切り込んでいる。読んでいても、著者の歯切れの良さは結構気持ちいいものがある。

それぞれの章で、対象読者層の若年層男子が抱える問題に対する提言を行っているのだが、必ずのその前、既存のマッチョな男性観や、社会通念の見直しが行われ、その後に、今の社会状況からして、こういう結論になるし、それでもいいじゃん。もしくは、そういう考え方もあるかもしれないけど、こんな風に考える事も出来るとか、別に恥じる事はないよ!といった形でのアドバイスがおくられる。

今、既存の社会構造は大きく変化、あるいは崩壊しようとしている。大きくは経済問題があり、それに付随する雇用問題があり、その結果として結婚にも育児にも教育にもその歪みが連鎖的に発生している。少なくともその様に自分には見える。

というか、実は「しようとしている」でもなくて、状況は既に変わってしまった。ただ制度の方がそっちに追いついていないだけ。また価値観の方も、特に年配になるとそうだけど、全然追いついていない。という所で、その狭間で、若年層の苦しみが生まれる。特にマイノリティはキツい。

特に、もはやウンザリするがマッチョな男性観というのは多分に残っている。会社とかはやっぱり男性社会だから状況は結構酷いと思う。

そんな状況下で苦しむ若者に、「そんな下らない価値観は捨てちゃいなよ!」状況は変わったんだし、だったら、それに合わせた考え方があるし、ほらこんな風にも考えられるしさ。別に人と違ってもいいんじゃないと優しく諭す。

と書いてくると、女の学者に慰められているなんて男として云々。。。という声も聞こえてきそうだけど、現代の若年男子はそのぐらい疲弊しているという事かもしれない。

ただ、客観的に考えても、今のような状況は辛い。価値観の選択肢は非常に多様になった。草食系男子など言葉が市民権を得るくらいだから。でも、実際に社会の中で生きる上での選択肢はそれ程多くない。そして、社会通念とでも呼べるものは、社会制度とセットで旧態依然のままだ。だから、その自分の選択した価値観を守ろうとすると、必然的に社会と対立しなければならない自体になる。それが嫌なら、迎合するしかない。

もちろん、これは基本的に制度が変わっていかない限りどうしようもない問題である。でも、個人レベルで出来る事もある。

昔予備校に通っていた頃、小論文の先生が「本当に頭がいい人というのはね、人の気持ちが分かる人のことよ」と言っていて、それはそうだなと思ったものだけど、要するに、自分と異なる価値観を持った人を尊重出来るかどうかという、至極当たり前な問題をどう考えるかという事に尽きる。

もちろん、自分以外の全て気持ちが分かったらそれは神様だから、あり得ないけど、少なくとも自分に関係する人間の気持ちを汲む事は出来る。

一番最悪なのは、社会通念とか会社のルールとかを無批判に援用して、さも自分の意見であるかの様に、それは間違っているとか批判する人。居ますね。疲れますね。

その点本書は、こういう考え方にはこういう背景があるけど、でも今の状況とはマッチしないから、そんな風に考えて悩む必要はないと説く。そういう視点で今の若者を支える言論がこうやって増えてくるのは、状況が少しづつ変わろうとしているからなのかもしれないし、よい傾向だよなぁと思いながら楽しく読ましてもらった。
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